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機械式駐車場の撤去後は「鋼製平面化」がおすすめ?埋め戻しとの違いとメリットを解説

2026.05.01

機械式駐車場の撤去後に検討される「埋め戻し」と「鋼製平面化」。

本記事では、地盤沈下や構造物への負担を抑えやすい「鋼製平面化」の特徴やメリット、注意点をわかりやすく解説します。

機械式駐車場の撤去後、どう平面化するべきか

老朽化した機械式駐車場を撤去したあと、よく検討されるのが「平面駐車場への変更」です。
その際の代表的な方法として、ピットを砕石などで埋める「埋め戻し工法」と、ピットを残したまま鋼製の床でふたをする「鋼製平面化工法」があります。
前回の記事では、埋め戻し工法には地盤沈下や構造物への影響といったリスクがあることを解説しました。
今回は、その代替案として検討したい鋼製平面化工法について、わかりやすくご紹介します。

鋼製平面化工法とは

鋼製平面化工法とは、機械式駐車場を撤去したあとに残る地下ピットを埋めず、ピット内に鉄骨の柱や梁を組み、その上に鋼製の床板を設置して平面駐車場として使えるようにする工法です。
簡単に言うと、「穴を埋める」のではなく、「強い床をつくってふたをする」工法です。

 

 

【工事前】                   【工事完了後】

鋼製平面化工事前

   鋼製平面化工事完了後

 

 

<埋め戻し工法との大きな違い>

埋め戻し工法は、ピット内に砕石や土砂などを入れて平らにする方法です。

一方、鋼製平面化はピットを空間として残したまま、上部に鋼製の床を設置します。

鋼製平面化のメリット

鋼製平面化には以下のようなメリットがございます。

 

1. 地盤や躯体への負担を抑えやすい
埋め戻しでは大量の砕石や土砂を入れるため、ピットや周辺構造物に大きな荷重がかかります。

一方、鋼製平面化は鋼製床でふたをする考え方のため、埋め戻しと比べてピットへの荷重を抑えやすい点が特徴です。

鋼製平面化は埋め戻しより軽量で、地盤やピットへの負担を軽減しやすい工法といえます。
特に、建物内や地下に設置された機械式駐車場では、周辺構造物への影響を慎重に考える必要があります。

 

鋼製床

 

2. 地盤沈下リスクを抑えやすい

埋め戻しは、施工後すぐは問題がなくても、時間の経過とともに沈下や段差が発生するリスクがあります。
鋼製平面化は、ピットを砕石で埋めるのではなく、鉄骨と鋼製床板で平面をつくるため、埋め戻しに比べて沈下リスクを抑えやすい工法です。
目に見えない地下部分だからこそ、初期費用だけでなく長期的な安定性を考えることが重要です。

 

床板搬入

 

3. 将来的な再活用がしやすい
鋼製平面化ではピットを残すため、将来的に駐車場需要が増えた場合や、別の用途を検討する場合にも、選択肢を残しやすいというメリットがあります。
ピットを残すことで、将来的な機械式駐車場の再設置が比較的しやすい点がメリットとして挙げられます。
一方、埋め戻しをしてしまうと、再度機械式駐車場を設置する際には大がかりな掘削や再工事が必要になる可能性があります。

 

地下部分

 

4. 工期を短縮できる場合がある
鋼製平面化は、現場条件によっては埋め戻しよりも短期間で施工できる場合があります。

機械式駐車場を撤去してピット内に鉄骨を組み、鋼製床板を設置する流れが一般的です。

施工手順として、解体・搬出後に支柱や梁を組み、床板を設置する方法があります。
マンションや商業施設では、工事中に駐車場が使えない期間が発生するため、工期の見通しも重要な判断材料になります。

 

5.ピット内を有効活用できる場合がある
一般的に鋼製床には点検口が設置されます。

点検口を大きめに設計したり階段を設置することによって、取り出し頻度の少ない荷物を置いておくことも可能です。

 

点検口

 

鋼製平面化の注意点

鋼製平面化は有効な工法ですが、万能ではなく注意点もございます。
主な注意点としては以下の通りです。

1. 埋め戻しより初期費用は高くなりやすい
鋼材の製作や設置が必要になるため、単純な埋め戻しと比べると初期費用は高くなる傾向があります。
ただし、地盤沈下や再工事のリスクまで含めると、必ずしも「初期費用が安い工法=得」とは限りません。

 

2. 定期的な点検が必要

鋼製床板やボルト、排水ポンプなどは、施工後も状態確認が必要です。

ピットを残す工法であるため、排水ポンプの点検や鋼材の劣化確認が必要になる場合があります。

施工して終わりではなく、長く安全に使うための維持管理も含めて検討することが大切です。

 

3. 滑り止めや排水計画も重要

鋼製床は、雨天時に滑りやすくなる可能性があります。

そのため、表面処理や滑り止め対策、排水計画をしっかり行う必要があります。
特に屋外駐車場では、雨水・勾配・排水経路まで含めた設計が重要です。

どちらの工法がよいかは現場条件で変わる

鋼製平面化は、埋め戻しに比べて安全性や将来性の面でメリットが大きい工法です。
ただし、すべての現場で必ず鋼製平面化が最適というわけではありません。
判断する際には、以下のような点を確認する必要があります。

  • ピットの深さ・構造
  • 設置場所が屋外か屋内か
  • 周辺建物や地盤への影響
  • 今後の駐車場利用計画
  • 附置義務台数の確認
  • 工事予算
  • 将来的な再活用の可能性

特に、駐車台数を減らす場合は、自治体の附置義務に関わる可能性があるため、事前確認が必要です。

当社の考え方

当社では、機械式駐車場の撤去後について、単純な埋め戻しだけを前提にするのではなく、

現場条件や将来の利用計画を踏まえて工法を検討することが重要だと考えています。
特に、地盤沈下や構造物への影響が懸念される現場では、鋼製平面化工法は有力な選択肢となります。


短期的な費用だけで判断するのではなく、

「安全性」「長期的な維持管理」「将来の再活用」

まで含めた提案を行うことが、結果的に安心につながります。

まとめ

機械式駐車場の撤去後には、埋め戻し工法だけでなく、鋼製平面化工法という選択肢があります。
鋼製平面化は、ピットを埋めずに鉄骨と鋼製床板で平面をつくる工法で、地盤や構造物への負担を抑えやすく、将来的な再活用もしやすい点が特徴です。
一方で、初期費用や維持管理の面で注意すべき点もあります。
機械式駐車場の撤去・平面化を検討される際は、現場条件に合った工法を選ぶことが大切です。

 

機械式駐車場の撤去後に、「埋め戻しで本当に大丈夫か」「鋼製平面化が適しているか」「将来的な再活用も考えて検討したい」

という場合は、ぜひ一度ご相談ください。


当社では、現地状況を確認したうえで、安全性・費用・将来性を踏まえた最適な工法をご提案いたします。

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