2026.06.17

はじめに
機械式立体駐車場は、定期点検や部品交換を前提に安全性を維持していくことが必要となる設備です。
しかし、保守契約の内容は業者や契約形態によって異なります。
「毎月点検しているから安心」と思っていても、
実際には点検内容が簡易すぎるものであったり、消耗部品交換が契約に含まれていなかったり、緊急対応が別料金だったりすることもあります。
そこで本記事では、機械式駐車場の代表的な保守契約であるPOG契約とフルメンテナンス契約の違いをわかりやすく解説します。
機械式駐車場に保守契約が必要な理由
機械式駐車場は、モーター・チェーン・ワイヤー・制御盤・センサー・安全装置など、多くの部品で構成されています。
そのため、長期的に安全に使用するには、定期的な点検と適切な部品交換が欠かせません。
点検が不十分な場合、以下のようなリスクがあります。
- 車両の入出庫トラブル
- 装置の停止
- 部品劣化による故障
- 利用者からのクレーム
- 事故リスク
- 緊急修理費の増加
- 最悪の場合、修理不可能により機械の撤去工事
機械式駐車場は、人と車が関わる設備です。
保守契約は、単なる費用ではなく、安全と安定稼働を守るための仕組みです。

POG契約とは
POG契約とは、一般的に点検・給油・調整などを中心とした保守契約です。
POGはそれぞれ、Parts(パーツ)Oil(オイル)Grease(グリス)の略です。
日常的な点検や簡易な調整は契約に含まれますが、部品交換や大きな修理は別途費用になるケースが多いです。
POG契約のメリット
- 月額費用を抑えやすい
- 必要な修理だけ都度判断できる
- 比較的新しい設備ではコストを抑えやすい
POG契約の注意点
- 部品交換費が別途発生する
- 故障が増えると年間費用が読みにくい
- 老朽化設備では突発修理が多くなる可能性がある
POG契約は、全体的な費用が見えにくい反面、トータルでは結果的にフルメンテナンス契約と比べると安くなることが多いです。ちなみに弊社テクノパークではPOG契約を基本としております。
フルメンテナンス契約とは
フルメンテナンス契約とは、点検に加えて、一定範囲の部品交換や修理費用まで含む保守契約です。
契約範囲は業者によって異なりますが、POG契約よりも広い範囲をカバーする契約と考えるとわかりやすいです。
フルメンテナンス契約のメリット
- 突発的な修理費を抑えやすい
- 年間費用の見通しが立てやすい
- 管理組合やオーナー側の予算管理がしやすい
- 老朽化設備では安心感がある
フルメンテナンス契約の注意点
- 月額費用は高額となる
- すべての部品交換が含まれるとは限らない
- 契約対象外の項目を確認する必要がある
「フルメンテナンス」という名前でも、何でも無制限に対応してくれるわけではありません。
契約書上の対象範囲を確認することが重要です。
POG契約とフルメンテナンス契約の比較表
|
項目 |
POG契約 |
フルメンテナンス契約 |
|
月額費用 |
比較的安い |
比較的高い |
|
点検 |
含まれる |
含まれる |
|
給油・調整 |
含まれることが多い |
含まれることが多い |
|
部品交換 |
別途費用が多い |
一部含まれることが多い |
|
突発修理費 |
発生しやすい |
抑えやすい |
|
予算管理 |
読みにくい場合がある |
計画しやすい |
|
向いている設備 |
比較的新しい設備 |
老朽化・故障が増えた設備 |
どちらを選ぶべきか
POG契約とフルメンテナンス契約のどちらが正解かは、設備の状態によって変わります。
判断の目安は以下です。
POG契約が向いているケース
- 設備が比較的新しい
- 故障が少ない
- 修繕履歴が安定している
- 都度修理費を管理できる
- 初期の月額費用を抑えたい
フルメンテナンス契約が向いているケース
- 設備が古くなっている
- 故障や不具合が増えている
- 部品交換の頻度が高い
- 年間予算を安定させたい
- 管理組合で突発支出を避けたい
特に、築年数が経過したマンションでは、機械式駐車場の更新・撤去・平面化まで含めて検討されるケースも増えています。機械式駐車場は20年前後で更新期を迎え、大きな費用が発生しやすい設備として紹介されています。
メーカーや独立系、様々な点検業者が存在しますが、フルメンテナンス契約に対応しているメンテナンス業者は比較的少ないです。
保守契約を見直すときのチェックポイント
保守契約を見直す際は、金額だけで判断しないことが重要です。
確認すべきポイントは以下です。
- 点検頻度は適切か
- 緊急対応は含まれているか
- 夜間・休日対応は可能か
- 部品交換は契約に含まれているか
- どの部品が対象外か
- 報告書はわかりやすいか
- 劣化状況の説明があるか
- 修繕計画の提案があるか
- 古い機種への対応実績があるか
月額点検費用が安くても、部品交換工事や緊急対応費用が別途かかると、結果的に年間総額は高くなることがあります。

安さだけで選ぶと、結果的に高くなることもある
保守契約の見直しでは、どうしても月額費用に目が行きがちです。
しかし、機械式駐車場は安全性が求められる設備です。
安さだけを優先すると、点検品質が下がったり、故障の予兆を見逃したりする可能性があります。
本当に見るべきなのは、
月額費用ではなく、年間総額と長期的なリスクです。
- 毎月の保守費
- 修理費
- 部品交換費
- 緊急対応費
- 利用停止による影響
- 将来的な更新費
これらを含めて考える必要があります。
当社の考え方
当社では、機械式駐車場の保守契約について、単に「安い契約」をおすすめするのではなく、設備の状態や利用状況に合わせた契約内容を検討することが大切だと考えています。
新しい設備であれば、POG契約でコストを抑える選択肢もあります。
一方で、老朽化が進んだ設備では、突発修理や部品交換を見越した契約設計が必要です。
大切なのは、
今の費用を下げることだけではなく、安全性を保ちながら長期的な総コストを抑えることです。
弊社テクノパークでは、機械の状態やお客様の状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。
メンテナンス業者の中で最安ではありません。それはしっかりとした点検でお客様の駐車場をお守りしたいからです。
まとめ
機械式駐車場の保守契約には、主にPOG契約とフルメンテナンス契約があります。
POG契約は月額費用を抑えやすい一方、部品交換や修理費が別途発生することがあります。
フルメンテナンス契約は月額費用が高くなりやすい一方、突発的な修理費を抑えやすく、予算管理がしやすいという特徴があります。
どちらが適しているかは、設備の年数・故障状況・利用頻度・予算方針によって変わりますが、現代においてはPOG契約が主流といえます。
保守契約を見直す際は、月額費用だけではなく、点検品質・修理対応・部品交換・長期的な維持費まで含めて判断することが大切です。
ご相談ください
機械式駐車場の保守契約について、
「今の契約内容が適正かわからない」
「POG契約とフルメンテナンス契約のどちらがよいか迷っている」
「保守費用や修繕費が増えてきて不安」
という場合は、ぜひ一度ご相談ください。
当社では、現在の契約内容や設備の状態を確認したうえで、安全性とコストバランスを踏まえた保守・修繕計画をご提案いたします。


